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日々これ徒然
essay & opinion
「好日」(HE)
最近、死ぬことに怖さを感じるようになりました。
たとえば発表の場でリハーサル通りにできなかったとか、試験に落ちたとか、マラソンのゴールがすごくきつかったとか。
生きていれば、次はもっと練習しよう、もっと勉強しよう、もっと走り込もうと次のことを考えられます。
でも、死んでしまったら、そんなことを考えることすらできないし、ましてリトライすることもできません。
どれだけやってもその日が来たら、何かは中断するし、やってないことは残ることになります。
しかもそれがすぐやってくるかもしれないし、何十年後になるかもしれないという不確かさを伴い、焦りと怖さにつながります。
そんなことを考えると、今日という日に言うべきことは言う、やるべきことはやる、1分1秒も無駄にできないと思ってしまいます。
そんなおり、ふと映画”日日是好日”で茶道の先生が
「こうして毎年同じことができることが幸せ」
と言っていたのを思い出しました。
それまでそんな風に考えたことがなかったのですが、なぜか心に響く言葉だったので、改めて考えてみました。
たとえば、それまで生きてきた日々と同じく今の自分が前を向いて努力できていると思えれば、それも幸せということかなと思いました。
そういうふうに思えれば、その日がいつ来てもいいと感じられるのかもしれません。
そのことの怖さはまだぬぐい切れていませんが、少なくとも生きている限りは、今、この時を大切にしていきたいと思います。
2020年12月14日