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日々これ徒然

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博物館・美術館巡り (OE)

過ごしやすい季節になりますが、皆さんはどこかへ出かける予定は立てていますか。
上野周辺は昨年の秋から今年にかけて博物館・美術館で様々な特別展が開催されていました。
今回はその時期に行った特別展についてお話したいと思います。
最近では東京国立博物館で開催されていた特別展で中国の書家”顔真卿(がんしんけい)”の”祭姪文稿(さいてつぶんこう)”を見ることができました。
この作品は漠然と見るとただ漢字が並んでいるだけで所々塗りつぶしや修正などの跡が見られるだけです。
なぜこれが名書なのか疑問に感じますが、背景には安史の乱で非業の死を遂げた姪に対する感情が字に表れています。
どれほど憤慨して相手に伝えたいことがあったのか、ひしひしと感じられる興味深い作品です。
また同時期に東京都美術館で開催されていた特別展では世界的に有名な”ムンクの叫び”が展示されていました。
この絵は素材や技法を変えて5枚描かれており、今回はその中の1枚を見ることができました。
見る人をどこか不安にさせるこの絵にはムンクの人生が大きく投影されています。
ムンクの半生は家族を失い、自身も病気がちであったため、絶望や不安、喪失感を絵に表現することで生きてきました。
この絵は夕暮れ時に幻聴に遭遇した人が、恐怖のあまり手で耳を塞ぎ、恐れおののく様子が描かれております。
このように作者の人生を知り、どう感じながら描いていたのかを知ることで、その時の背景が鮮明になり、作品をより楽しむことができます。
まだまだこれからも沢山の作品が世界から集まってきますので、ぜひ皆さんも足を運んでみてください。

2019年04月08日

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