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東京 (Y2)

私は2009年に就職のために地方から東京に出てきました。
それまで住んでいた実家のある町は、地方都市でもない、田んぼと川と海だけがある自然豊かな田舎です。
遊びと言えば、山の中を探検したりカブトムシやクワガタを採ったり、家から自転車で砂浜まで行って泳いだり、校庭でロケット花火をしたりといったものでした。
そんな環境で育ってきて上京した私の目には「東京は最先端の文化的な刺激を与えてくれる憧れの場所」として映っていました。
当時住んでいた場所は、おのぼりさんらしく吉祥寺あたりと言ってましたが、実は三鷹でした。
週末には、中目黒、渋谷、原宿、表参道といったところへ出かけ、特に表参道のジャイルやラフォーレ、表参道ヒルズなどを用も無いのに徘徊していました。
高円寺や下北沢のライブハウスに出かけたり、東京都現代美術館に出向いて、インタラクティブ作品をみて芸術を理解した気になったりもしていました。

時が過ぎ、都会の生活にも慣れてきたころ、当初は私と同じような感覚でいた地方出身の友人の何人かが、地元に帰っていってしまいました。
帰省したときの宴席で彼らと話す機会があり、理由を聞いてみたところ、都会の生活に馴染ず、疲れてしまったと話していました。
満員電車など、田舎にはないことがストレスだったとも言っていましたが、一番の理由は会社の人間関係にあったとのことでした。
その友人達は口をそろえて言いっていました。
「東京の人間は冷たい」
私としては、それは半分は正解で、半分は不正解だと思うのです。

彼らと同じように、以前勤めていた会社では人間関係に疲れたこともありました。
年下で仕事のできない私にプレッシャーをかけ、私の話には耳を貸さず、自分の要求さえ通ればよいとばかりに、無茶苦茶言うかたがいました。
そのかたへの対応では、常に苛立ちを感じ、あいさつをすることにすら疲れを感じていました。
そんなかたがいる一方で、一緒に残業までして指導してくれる先輩や、社外にも憧れを抱くほど温かい人達もいました。
当時、東京の人達ともよい人間関係を築きたいと考えていた私は「誘われたら断らない」をポリシーとして貫いていました。
そのおかげか、よさこいに参加したり、明治神宮の田んぼで田植えをしたり、都内を外国人とランニングしたりといった体験ができました。
そのころの彼らと一緒に過ごした時間の記憶をたどると、今でもとても温かい気持ちになります。
知人が増えて行くにつれ、東京にはむしろ温かい人たちが多いという印象を持つようになりました。
地元に帰った友人達と私で、東京で出会う人たちに対する印象がまるで違うのはなぜでしょうか。
おそらく彼らは新しい人間関係を自ら広げようとしなかったのだと思います。

東京は圧倒的に人が多いので人間関係を広げる機会はたくさんありますが、田舎のように深い関係を自然に築くのは難しくもあります。
私は人間関係を広げながら、付き合いたく無い人は選別しつつ、意図して関係が深くなるようコミュニケーションを心がけていました。
その結果、温かく魅力的な人たちが周りに多いと感じられるのだと思います。
東京で働くことの魅力のひとつは、出会える人間の数とその多様性ですが、それを享受する鍵は自分の主体性だと感じています。

2018年08月21日

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