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テクノロジーが満載で自然豊かな国の水事情(K3E)

先日、シンガポールへ研修に行く機会があったので、その時に知ったシンガポールの「水事情」について書いていこうと思います。
まじめな報告は研修報告書に書く予定なので、今回はそこからこぼれたお話です。

まずはシンガポールについて、シンガポールは東南アジアに位置しており、東京23区より少し大きいぐらいの面積を持つ小さな都市国家です。
しかし、その国土面積に反して国際的に見てもとても国力のある国で、教育、金融、技術・テクノロジー、観光などの多くの分野で国際ランキングの上位を獲得し、世界経済フォーラムからは最もテクノロジー対応した国と評されています。
また、そのようなテクノロジーが進んだ近代的な国であると同時に、4つの自然公園を有し街中にも木々があふれる自然豊かな国という側面も持っています!

さて、このように国力も自然も豊かな国だと水に困ることはないような気がします。
実際に自分が見た限り、ホテルにはプールが付いており、蛇口をひねれば水が出てきます。
観光地には川辺や海水浴場もあったりして、水不足という印象はあまり受けません。
しかし実態として、飲料などに使える「真水」となると話が変わってきます。

なぜかというと、シンガポールは国内に山が無いため、土地に水を蓄えることができないことが原因です。
そのため、川が流れればそのまま海に流れ出て、地表にある水も蒸発してだんだん減っていきます。
結果として、シンガポールでは「真水の不足」という問題が発生しているのです。
この問題に対して、現在は国内の下水を再利用したり、お隣のマレーシアから「真水を輸入」したりすることで確保しています。
(今回初めて知りましたが、水って天然ガスみたいに輸送できるのですね)

とはいえ輸入元であるマレーシアとの国際関係もあまり良好とはいえないため、度々トラブルになっており、シンガポール政府はこの問題に対処しようとしています。
具体的には、河口にダムを作り海に流れ出ないようにしたり、スーパーツリー等の施設を利用して雨水をキャッチしたり、日本が開発した逆浸透膜を使用して周りにたくさんある海水の真水化を行ったりと技術・テクノロジーを活用して真水不足の根本解決に取り組んでいるそうです。

日本でも蛇口をひねれば水が出てきますし、水資源は昔から豊富です。
そのため、水不足という問題はあくまで他国の話のように聞こえますが、その裏で日本の水資源を狙ってか、川上の山が外国資本に買い上げられたりしており、いずれ自由に使える真水の不足という問題も他人事ではいられなくなるかもしれません。
その時までに日本の技術が進歩できるように頑張りたいですね!

以上、「水に流せない」シンガポールの水事情でした。

2023年06月05日

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