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日々これ徒然
essay & opinion
If it is potato, it will be potato.(T09E)
読者はジャガイモについてどれだけ知っているだろうか。
普段、料理をしない筆者からすれば、ジャガイモはどれも同じジャガイモに見える。
一番古いジャガイモとの思い出といえば、保育園のころに種芋を植えてやったときのものだろう。
爪を切ってこなかった子たちに交じって、爪の間に石鹸を詰めてもらうと、一生懸命土を掘り返して種芋を埋めたものだ。
結局、それらが厳冬を越すことはなく、収穫の喜びを味わうこともなかったのだが。
以降、筆者とジャガイモの間に特別なエピソードは無い。
今日までごくありふれた野菜の一種として接してきたジャガイモだが、つい最近、このジャガイモで恐ろしい体験をした。
それは簡単な和食を習得しようと、肉じゃがを作ろうとした時のことだった。
味〇素の企業ページにあった良さげな肉じゃがのレシピを参考に肉じゃがを作ったのだが、出来上がりを見てみて驚愕した。
ジャガイモが、ない。
「3.弱火で10分間煮込む」うちに消失してしまったのだ。
ジャガイモはすべて汁へと消え、見てくれはカレーに近いものとなっていた。
少しして筆者は思った。
じゃががないんじゃが、と。
しょうもない。
多少料理に詳しい読者なら、なぜ筆者が料理に失敗したのかわかるだろう。
そう、ジャガイモには200種類……あるかどうかはわからないが、それなりに品種が存在している。
特性で分ければ大きく2つ、男爵を代表とする粉質系とメークインを代表とする粘質系のジャガイモが存在する。
粉質系のジャガイモは煮崩れしやすく、コロッケなど料理に向く。
一方、粘質系のジャガイモは煮崩れしにくく、それこそ肉じゃがやシチューに向く。
今回、愚かにも筆者が買い物かごに放りこんだのは男爵だった。
二夜連続でカレーもどきを食べる羽目になったが、自業自得なので仕方がない。
ちょうど昨日、リベンジとばかりに肉じゃがを作った。
今回使ったジャガイモはメークイン、ちゃんと粘質系のジャガイモだ。
失敗するはずがない。
懲りずに、味〇素の企業ページにあった良さげな肉じゃがのレシピを参考に肉じゃがを作ったのだが、出来上がりを見てみて目を疑った。
ジャガイモが、ない。
「3.弱火で10分間煮込む」うちに消失してしまったのだ。
ジャガイモはすべて汁へと消え、見てくれはカレーに近いものとなっていた。
少しして筆者は思った。
じゃががないんじゃが、と。
きっと、マーフィー・ジュニアも草葉の陰で微笑んでくれていることだろう。
2022年11月14日