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日々これ徒然

essay & opinion

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フィルムカメラとデジタルカメラ(U00E)

皆さんが写真を撮るとき、最近はデジタルカメラ、もしくはスマートフォンで撮影することが一般的になってきていると思います。
今でも国内外の各社がしのぎを削り、よりくっきり、より高精細にと、開発がなされていますね。
その中で私は、ここ数年フィルムカメラ、特に1960年代製の古い機種やトイカメラに心酔しています。
フィルムカメラにある「味」に、私は魅了されてしまったのです。
皆さんは、写真に何を求めていますか?
目で見た時と同じように写る写実性、鮮やかな被写体、一瞬の動きを切り取る高精細さ。
これらは今のデジタルカメラの強みです。
もちろん私もデジタルカメラを使って写真を撮ります。
しっかりと記録に残したい、写真にしたい時などはミラーレス一眼を使って写真を撮ります。
しかし、時折その写真に物足りなさを感じていたのです。
それを教えてくれたのがフィルムカメラでした。
幼少期、私の家にはフィルムカメラがありました。
そして、それで撮影した写真も。
これらを見ていると、デジタルカメラで撮影したものとは違う「静」の印象を感じたのです。
さらにデジタルカメラのようにくっきりとしつつも、どこか粒子状感(粒状感というそうです)がある写真となっていました。
デジタルカメラで撮影した写真にはあまり見られないこの二点を認識したとき、私はどこか「ノスタルジック」な気分を感じたのでした。
その後私はトイカメラ(LC-Aという1980年製の古いものを中古で買いました)を買い、様々なものを撮ってみました。
撮るごとにフィルムの種類を変えたり、現像方法を変えたり(お店によってできたりします)。
そうすると、なんてことのない日常の風景が、とても奥深い見え方のする像になり、年月を経たような像となって浮かび上がってきました。
デジタルカメラでも写真加工ソフトを使えば、このような写真を簡単に作ることができると思います。
しかし偶然この時に撮影して浮かび上がってきた像は、その時のみの自然なものであるのです。
その不思議な像を追い求めるため、私は今も時折デジタルカメラを使う傍ら、どこかへ出かける際はフィルムカメラを持っていきます。
時々得られる、稀有な写真で、心を揺れ動かすために。

 

2022年06月23日

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