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営業の心得 異聞『見積を出しすぎる営業』(O2S)

世の中には見積書を何種類も作る営業がいる。
お客様は『AとBの両パターンを比較したい』なんて思うことがある。
そのうちに別の条件を加えたケースも、と思いついてA’とB’が必要になる。
更に別の観点から検討しなさいと上から指摘を受けて、A1とB1も欲しくなる。
この時点でA、A’、A1、A1’、B、B’、B1、B1’の8種類である。
迷走である。
迷走すればするほど悩ましくなって、今度はCパターンなんて考えたりする。
12種類となる。
ここまでにすべての種類の見積を出す輩がおるのだ。
お客様からのご要望だし。
本気でご検討頂いているのだからお手伝いすべきだし。
真摯に真面目に愚直に、見積作成に徹する!
大間抜けである。
このような場合、ほぼ間違いなく受注はできない。
お客様内部で案件自体がストップするのだ。
担当者が上申する際に最適案にまとめきれないのだから、当然である。
案件を失注したこの間抜けは、
「頑張ってお客様のために見積作ったんですけど、お客様の方針が変わってしまいました」
なんて報告するのだ。
失注はお客様のせいではない。
貴様が営業の役割を分かっていないだけだ。
このトンチキめ。
お客様が悩んでいたら、最適解を提案するのが営業である。
最適解がわからなければ、わかるまで一緒に考えるのが営業である。
言われるがままに見積を出しているだけなら、そんな営業に会社から給料を払う必要はない。
4種類目の見積を依頼された時点で迷走化を予測し、お客様に詳しく話を聞くべきである。
一旦冷静になって状況を整理してもらうのだ。
こんな時に役立つのがBANTの考え方である。
Badget(予算)、Authority(決済権者)、Needs(需要)、Time Frame(時期感)である。
迷走化する最大の理由はNeedsの整理ができていないことだ。
それを残りの3つの要素で絞り込むことで、実現可能な、かつ実現すべき解が見えてくる。
中でも重要なのがAである。
決定権のある人が誰で、その人が実現したいことが何かを把握できれば、営業活動は終わったも同然である。
見積は1種類でよい。
逆にそれが押さえられなければ、永遠に受注はできない。
何種類の見積書を出そうと、それは紙の無駄である。
肝に銘じろ。
軽々に見積を出すべからず。
出すときは必ず受注する覚悟で出すべし。

2021年09月06日

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